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審美歯科 2020.12.28

日高豊彦先生の原則を知ることが治療を成功させるカギ

日高豊彦先生の原則を知ることが治療を成功させるカギ
日高 豊彦 先生
日高歯科クリニック 院長 / 神奈川 日高歯科クリニック院長。早くからメタルフリー治療を取り入れ、多くの患者さんへ、すばらしい予後を提供し続ける。臨床家としてだけではなく、研究者としても高い実績を持ち、これまで多くの学会、専門誌で発表や執筆へ取り組む。また、講師としても精力的に活動し、後進の育成に励む。

Q:患者様とのコミュニケーションにて、気を付けていること

A:これもセラミックの治療だけではなく全ての治療がそうですけれどどうしても歯医者という職業であると、理屈の組み立てで割とできる医療なのでこういう言葉を使っていいのかどうか分かりませんが、大工屋根性みたいの出てくるんですね。こうやってきちんとやれば、これは必ず持つはずだみたいな発想になるんですけど他の歯科医以外の医科の先生方でそんな発想を持つ医師は多分いないだろうと思います。やっぱり神様が作った人間の体に人間が持てる科学力だけで立ち向かうのは当然限界が今のところあるわけで、要は何が言いたいかといえば、こうすれば大丈夫ですよとか、こうした方がいいですよ、とははっきり言えないですね人間自体も変化してくると考えると、今考えうる中ではこの方法が僕は一番いいかなという言い方は出来たとしても、要はこれも言葉としては良くないのかもしれないけど結果を保証するような会話にならないようにと。大事なのはインフォームドコンセントを学校でも教えてると思いますけどそれをしっかり取るということはインフォームドコンセントってのはそのまんまインフォメーションコンセントって電気のコンセントと同じですね。情報を繋ぐということです。同じように説明しても理解する方と、その説明では理解できなかた方と、患者様は千差万別ですから、大事なのは説明することではなくって内容を理解してもらうということですね。それで情報が繋がったら、次にインフォームドチョイス。患者さんがじゃあこの材料でやって欲しいとか、この治療でやって欲しいと言うのを患者様が決めると。よく患者の権利と言われるかと思いますが、患者の義務だと思っているので、でよくあるのが僕みたいに年を取ってくると患者様が先生が一番いいと思う方法でやってくださいなんて言われ方をするんですけど、いやいやそうじゃなくて君が決めなきゃ、治療を受けるのはご本人ですからご本人がこの治療にはこういう欠点、この治療においてはこういう欠点、長所みたいなものを理解していただいて、ではこれでやってくださいと、患者さんが決める義務だと僕は思ってるんで、考えなさいと、よくわかんないよって言われたら、僕も説明の仕方が悪いと思いますが、どこかわからないのとあんまり責めてはいけないですけど理解してもらうように話し方を変えるとかして、チョイスをしてもらう。そして最後に歯医者と患者が、じゃあこの治療法でいきましょう、この材料で行きましょうというディシジョン、決定ですね。インフォームドディシジョン、インフォームドコンセント、インフォームドチョイス、インフォームドディシジョンまでいって、初めてインフォームドコンセントが成り立った事となるので、そこが一番大事なことですよね。ですから、もう患者さんが溢れてという時代は、どこの歯科医院も僕は日本では、そんな時代はもう終わってるんじゃないかなと思うと説明だけで終わるアポイントとかもいっぱいあっていいと思うんですね。じっくり攻めていけばいいという考えで、説明することを面倒くさがらない。また患者も早く治療が終わりたい気持ちはわかるんですけど、自分の体のことですからじっくり考えるように引っ張っていくっていうことも、大事じゃないかなと思いますけどね。

Q:歯科医師として今後の展望について

A:歯科医療がドラスティックに僕は変わると思っていて、僕はだいぶ前から言っているんですが、従来の虫歯や歯周病、それからそれが進んで欠損ができてという治療をってのは相当減ってくると思います。特に団塊の世代の方が、これもいい方として失礼かもしれないけどいなくなる時代になった時には、今の子供たちは虫歯や歯肉炎もほとんどないのでこの子達が大人になってきた時、その中で歯科医療に何が求められるかっていうのは今とは全く違ったものになるだろうなと。そう考えると僕にも想像できないんですね、街の歯医者さん達も当然病院が傾かないために、いろんなことを考えていくと思いますから。
多分20年後の街の歯医者さんの姿は今の街の歯医者さんの姿とはだいぶ違ってきてるだろうとは思います。例えばちょっと流行った審美っていうとこにフォーカスしても、笑い顔を綺麗にとか、シワがどうだとか、アンチエイジングのこととかそういったことをすごく口元でやっていくみたいなものに変わってるかもしれないし相当な変化が起こるだろうなってその中で一つ言えるのは、この超高齢社会っていう急速なスピードで人口の大半が老人化していくという日本で歯科医療をやっていくと変な言い方ですけど、お亡くなりになるまでの健康寿命の中で歯科というものがどんな協力ができるかこれはね世界のどこも経験しないんですね。そこで何か見つけ出してくると初めて日本から世界中にそういった高齢社会での歯科治療っていうものを発信できるチャンスがある、日本の歯医者さんの方にはというところはあると思います。非常に暗い話が昨今歯科会は多いですけれど、実はこれから日本が初めて欧米をリードすることが考え得るものがいくつかあるんでそこは面白いんじゃないかなと思いますけどね。

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なぜ、あの歯科医院は「それなら自費のオールセラミックがいい」「保険のメタルは良くなさそうだね」と言う患者さんが増え続けるのか?

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