患者のための高維持力機能総義歯
いがらし歯科イーストクリニック / 栃木県 いがらし歯科イーストクリニック院長。難症例でも、理論を理解することで機能性と審美性の高い総義歯が製作可能であるとして「高維持力機能総義歯」を商標登録する。その優れた技術で、多くの総義歯患者を幸せに導く。また、総義歯臨床の講師としても活躍。
Q. 高維持力機能総義歯とはなんでしょうか?
多くの問題を抱えた総義歯患者さんもそれぞれの条件によって難易度が違います。ただすべての総義歯患者は美味しくものを食べたい・家族と同じものを食べたい・痛くなく長く装着した義歯を入れたい・見た目が良い義歯を入れたいなど様々なニーズを抱えていらっしゃいます。そのニーズに応えるべく歯科医師と歯科技工士は1つの目標に向かい努力し、協力しながらその目標を達成しなければいけません。
その場合、5つのポイントを考えなければいけないと思っています。1つは維持力を考えた印象採得です。これはどの維持をどのようにこの顎堤には求めていかなければいけないのかと、個々の患者さんの診査・診断を行って印象採得を行うことです。
次に規格模型です。日本人の平均値のアナトミカルランドマーク有歯顎の時と変わらない点を、無歯顎時にもアナトミカルランドマークと定め、それで平均的な咬合床を作成する。そのことによって咬合採得の時間が短くなり患者さんの負担も少なくなる。そこから何が問題なのかが明確化して模型製作をすること。それに伴う規格咬合床を製作することが大切です。次に顎関節機能の調和した顎位の設定です。多くの歯科医師の場合、垂直的な顎位の設定で総義歯製作を終えてしまう場合がありますが、ゴシックアーチや水平的な診査も大変重要となります。それが顎関節機能に調和した顎位の設定につながるからです。
次に機能的な咬合付与です。それは顎位の設定が終わった模型に対して、モデルアナライシスを行いどこにどのような力をかけることで義歯が安定するかを考えながら人工歯排列を行うことです。見た目+機能を取り入れた人工歯排列は印象採得と同様に大切となります。最後にレジン整形です。これは今まで行った精密な印象採得、咬合採得・咬合付与を生かすためには、それを正確な精密なレジンに置き換えるということが重要になるからです。
この5つの条件を満たすことによって、機能的で違和感のない咀嚼能率が良い、見た目にも良い、発音も良い患者満足度の高い総義歯が製作することが可能となります。
なぜ、他院で「保険では難しい」と言われた難症例でも機能性と審美性の高い総義歯を保険で作れるのか?
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