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審美歯科 2020.11.12

行田克則先生が長年の歯科医師人生での失敗経験を通して考える成功の秘訣とは?

行田克則先生が長年の歯科医師人生での失敗経験を通して考える成功の秘訣とは?
行田 克則 先生
上北沢歯科・四谷三栄町歯科 / 東京 「自費による補綴治療は10年維持してあたりまえ、再治療は20年を超えてから」という信念を持ち、審美性と機能性が長期間維持する臨床を実現し続ける。平均経過年数18年5ヵ月、再補綴率0.15%、補綴以外の生存率98.3%という症例が100件紹介された著書「行田克則の臨床アーカイブ 補綴メインの長期100症例」は、多くの歯科医師に強烈なインパクトを与えた。

Q:歯科医師として、今後どんな展望をお持ちですか?

A:歯科医師としてのそんな大それた展望はないけれども、国民皆保険制度の有効な利用が日本ではできていないなと思います。このシステムは、いいところもあるけれども、いけないところ、無駄なところもいっぱいあります。患者さんもドクターも双方がよくなるようなシステムに変えられるはずだと思っています。やる気がなくなってしまうデンティストが増え、お金さえあればいいと思ってしまうことが一番怖いことです。せっかく考え方がいいシステムなので、もっと双方に有効な使い方が絶対あると思います。そこは保険の枠とかにとらわれないで、改善すべき点はできると思っていますし、いっぱいあると思います。

ただ、それを正面からやっていくには、残念ながら実績のあるデンティストしかできません。

だから、僕が実績をつくって、ちゃんとそういうことを言えるようになれば、偉いかもしれないけれども、でもそういう最終、前段を変えたら、お互いによくなるようなシステムはまだ見つけられると思っています。

Q:この映像をご覧の先生方にメッセージをお願いします。

A:歯科医療者というか、われわれは実は自然科学者なんです。自然科学者という免状をもらっているから、絶対ということはないです。ですから、昨日の白が、今日は黒になるということもあり得るし、分からないことはいっぱいあるんです。アンダーグラデュエートで学んだことはもちろん基本になりますが、それにばかりしがみついていたら、最先端、一番いいことでの治療を患者さんに供与できない可能性もあります。アンダーグラデュエートを大事にしながら、新しいテクニックを学ぶのではなくて、自然科学者としての立ち居振る舞いとして、組織の構造を、組織というのは治療組織もそうだけれども、自然界にあることを真摯に受け止めて、咀嚼しながら勉強していくということが僕は大事だと思います。ひいては、それが臨床医としては役に立ちます。

つまり、基礎系と臨床系というのは離れたものではないし、その中に正しいこと、よいことを見つけていって、開業医であれば、それを患者さんの治療に役立てるし、研究者は研究者で、また臨床も知りながら研究をやっていくということがよりよい歯科界を、歯科界に限らず患者さんと医者がお互いにうまく地球を生きていく上で重要になるのではないのかと思います。

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