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義歯 2020.04.13

下顎義歯を成功させるポイントと保険義歯について

下顎義歯を成功させるポイントと保険義歯について
佐藤勝史 先生
佐藤歯科医院 / 山形 阿部二郎先生が絶対の信頼を置く、吸着義歯のスペシャリスト。吸着義歯について、国内だけではなく海外でも数多く講演。難しいことを、わかりやすく具体的に解説するスキルに秀でており、多くの歯科医師から支持を集める。

Q:下顎総義歯を成功させるポイントは何ですか?

A:この下顎総義歯の吸着を成功させるポイントは、まず概形印象、精密印象とも、閉口印象だということです。口を閉じた印象だということです。
 この吸着印象で、よく失敗するミスは、今まで習っていた耐圧面積重視の印象法と、この吸着印象法を混ぜてしまうことです。これはコンセプトが違いますので、混ぜると危険。うまくいくわけはありません。今まで習ってきた印象法は、ちょっと横に置いていただいて、吸着印象法、閉口機能印象法をぜひ試してみてください。

Q:術者、患者にとって保険義歯のメリットは何ですか?

A:保険制度というのは、世界でもまれに見ない特異な制度です。こんなに低価格な義歯を作れるというのは、日本しかありません。だからといって、歯科医師が手を抜いてもいいとか、適当な義歯でいいというわけではありませんので、与えられた環境で、精いっぱいいいものを作ろうという努力をすることが大切ですし、そういう熱意や結果が患者さんに必ず伝わるものと考えています。
 この吸着義歯を保険で作ることによって、先生方は、たくさんの人に吸着デンチャーを作ることができます。ということは、皆さんがたくさんの総義歯患者さんの笑顔もつくることができるということになります。これは、最も歯科医冥利に尽きることではないでしょうか。
 上顎の義歯が吸着するのは、今現在は当たり前の時代です。でも、昔は上顎の義歯が吸着することが不可能だった時代、それは、ばねで留めたり、または髪飾りのような使い方をしていたわけです。けれども、今、下顎の総義歯はどんどん広まりを見せて、それが当たり前の時代がもうすぐ来ると、僕は考えています。その新しい時代を、皆さんと一緒につくっていけたら幸いだと考えています。今こそ、下顎総義歯の吸着の夜明けの時代と、僕は考えています。
 この日本の保険制度というのは、世界でも特異な制度です。患者さんがすごく安価で義歯を作れるというのは、たぶん世界中の患者さんの憧れの制度だと思います。通常、世界では、25万、35万、そのくらい金額が当たり前です。安く作れるというのは日本に生まれたメリットだと思いますので、皆さん、どんどん歯医者さんへ行って、いいデンチャーを作ってもらってください。

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